本校では、「聞く力」「書く力」を伸ばすために、
4~6年生が校長が話した内容を聞いてメモをして、定型の文で表す、
「校長先生のお話を聞いて」という取組をしています。
今回は今年度2回目でした。
6月に行った第1回目よりも
決まった型の中で、自分の思いをよりよく表せるようになりました。
「継続は力なり」
毎月1回の取組ですが、地道に続けて、子供たちの力を高めてまいります。
今回私が子供たちに話したのは、次の内容です。
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九月校長講話 「凡事徹底」
これから、「当たり前のことを当たり前にやること」についてお話します。「当たり前のことを当たり前にやること」を「凡事徹底」と言います。
もうずいぶん前のことになりますが、「お掃除の神様」と言われる方にご指導をいただき、ある小学校のトイレを掃除したことがあります。
まず驚いたのは、トイレ掃除をする時に、手袋もはめずに行うよう指示されたことでした。茶色く着色したお世辞にもきれいとは言えない便器を素手でやすりを用いて擦っていく作業は、取り掛かる際には随分と勇気がいりました。
しかし何とか堪えて作業を進めるうちに、便器はみるみる元の白さを取り戻していきました。
すると私の心に、不思議なことが起こりました。「汚いな。嫌だな。」という気持ちがなくなり、「もっときれいにしたい。もっともっと。」という意欲がわいてきたのです。これには自分でも本当に驚きました。
この経験から、「汚くするから『汚いもの』になる。『汚いもの』は汚くすることに罪を感じないから、さらに『汚いもの』になる。きれいに保っておけば『きれいなもの』なのだ。」という考えに行き着きました。
このトイレ掃除は、私にとって、「きれいなものをきれいに保っていくことが大事。」というような「当たり前のことを当たり前にやること」、つまり「凡事徹底」の大事さに気付く貴重な体験になりました。