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日誌

校長室
123
2024/03/07

3月7日 全校朝会でのお話

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 今朝は、今年度最後の全校朝会を行いました。
 このメンバーで一堂に会すのは最後と考えると、大変感慨深く、名残惜しい思いがいたします。

 最後の話に私が選んだテーマは、子供たちがよく疑問にもつ「なぜ勉強しなければならないのか」ということです。

 それから加えて、私たちが与えているつもりでいただいていたことについて触れ、感謝の気持ちを含めて伝えたいと思って話しました。

 今回私が話したのは次の内容です。

********************************

江南北小学校の皆さん、おはようございます。

皆さん、先生たちがこのメンバーで、この体育館に一堂に会するのは、今日が最後です。

 

最後の機会なので、是非分かって欲しい大切な内容を少し長くなりますがお話しします。

 

話す内容は、「なぜ学ばなければならないのか」ということです。

 

小学生である皆さんは「勉強なんてしたくないな。」とか、「だらだらして遊んで過ごしたいな。」と思いながら生活することがあるでしょう。

 

心配しないでください。私も小学生の時、そうでしたから。

 

この「なぜ学ばなければならないのか」という問いに対する答えはいくつもあります。

 

まず一つ目。

人生を豊かにするため

学ぶことで知っていること、できることが増えます。知っていることやできることが多いほうが、人生でさまざまなことを楽しめたり、味わったりできます。

例えば、漢字が読めれば本の内容が分かって楽しめるし、説明書を見て、好きなゲームの遊び方が分かるし、計算ができれば、持っているお金の中で無駄なく買い物ができます。

 

二つ目。

視野を広げて考えを自由にするため

知っていることを増やし、新しいものの見方や考え方が手に入るたび、視野(見えるところ考えられること)が広がっていきます。また、知っていること同士を組み合わせて、新しい考えやアイデアを生み出せるようにもなります。

 

 

三つ目。

学び方を学ぶため

学校では、これまで多くの人が研究して分かったことなどを分かりやすく順序立てて教えてもらえます。

それに加えて、自分なりに学習を進めると、自分にとってより分かる、身に付くよい学習の仕方が分かってきます。

 

 

四つ目。

選択肢を増やすため

学ぶことにより、知っていること、できることが増えます。

そうすると、進む学校や仕事を選ぶ時などに、どこに進むか、どう進むかと、その答えをたくさんの中から選べるようになります。そういうことを選択肢が広がると言います。

 

これ以外にも、きっとまだまだあります

 

今、わたしは皆さんの前でこうしてお話をしていますが、私がここに立っているのは、これまでのわたしの学びの積み重ねによるものです。

 

それは、ここにいらっしゃる先生たちも、あなた方を養うお父さんやお母さんも同じです。

 

小学生、中学生、高校生、大学生、そして仕事に就いてからの私たちの様々な学びが、今の私たちを形づくり、支えています。

 

そして大人になったからと言って、学びが終わるわけではありません。学校には通わなくなるけれど、様々なところで、様々なことを学び続けていきます。

この私たちの今の学びは、5年、10年、20年後の私たちをも支えてくれるはずです。

 

だから学ばなければならない。

人にとって、「学ぶことは生きること」なのです。

 

最後に、もう一つ。

学び続けるためには、頑張ろうという気持ちが続いていくことが必要です。

今、私にとって、そして、ここにいる先生たち、そしてお父さんお母さんを動かすエンジンになっているのはなんだと思いますか?

 

他ならない、ここにいる皆さんです。

皆さんが、

少しでも多く、知っていることやできることを増やし、

笑顔で幸せに暮らせるようにと、それこそが私たちが学び続けるエンジンです。

 

この一年、

私たちはあなたがたの成長だけを願ってきました。

その成長する姿が見たくて私たちは学び続けるのです。

 

さて、

ここにいるすべての皆さんが心も体も成長し、もう間も無く一つ上の学年に進んでいきます。

 

是非、残された今年の10日余りを大事に過ごしてください。

 

これで校長先生のお話を終わりにします。

 


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2024/02/07

2月全校朝会でのお話

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前回のこのページに投稿しましたように、
2月の学校だよりに「失敗は成功のもと」のお話を掲載しました。

その内容を少し子供向けにアレンジして、今回の朝会でお話しました。
朝会を予定していた昨日は雪のため登校を1時間遅らせたため、
お話は給食の時間にZoomにて行いました。

今回私がお話したのは次のとおりです。

******************************

今日は、お呪いの言葉、「だいじょうぶ」についてお話します。

 

「だいじょうぶ」といえば、いとうひろしさんという人がかいた「だいじょうぶ だいじょうぶ」という絵本があります。

 

この本の内容を少しお話しますね。

 

怖がりで甘えん坊の主人公のぼくは、大好きなおじいちゃんの温かな愛情に包まれて成長していきます。
そのなかで、どきどきすること、こわいこと、心配なことに出合ったり、いじめや勉強ができないとか、未来への不安とか色々な壁にぶつかったりするたびに、おじいちゃんから「だいじょうぶ だいじょうぶ」という言葉をかけてもらいます。

「だいじょうぶ だいじょうぶ」はぼくにとって、我慢したり頑張ったり、何とか凌いでいったりするお呪いの言葉となったのでしょう。おかげで僕はすくすくと大きくなります。

 

しかし、そのようなとき、おじいちゃんが病気で入院してしまいます。

もしかするとおじいちゃんとぼくにとって、とてもつらい結果が待っているかもしれないその時、僕は「今度は僕の番です」と、おじいちゃんの枕元で「だいじょうぶ だいじょうぶ。だいじょうぶだよ、おじいちゃん」と、今までずっとかけてもらっていたお呪いの言葉をおじいちゃんにかけるというお話です。

 

この本に出てくる言葉は「だいじょうぶ だいじょうぶ」で、「だいじょうぶ」が二回繰り返されています。

私はこの一回目の「だいじょうぶ」と二回目の「だいじょうぶ」は、意味が違うのではないかなと思って読みました。

一回目の「だいじょうぶ」は、不安でたまらない気持ちを「見ていてあげるよ。『だいじょうぶ』だからね」と安心させるための。

そして2回目は「どうにかなるよ。『だいじょうぶ』――だから頑張ってごらん」と前に動き出させるための。

 

私も、皆さんにたくさんの機会に、この「だいじょうぶ だいじょうぶ」という言葉をたくさん贈りたいと思います。

「心配の9割は起こらない」と本に書いている人だっているくらいですから、

世の中、心配が現実になることの方がびっくりするほど少ないのです。

 

まずは皆さん、「だいじょうぶ だいじょうぶ」と、是非自分にお呪いをかけてあげてください。なにか心配な気持ちが出てきたら、まずは「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と2回唱えるのです。そうすると大抵のことは大丈夫です。皆さんの何倍も生きている校長先生が言うのですから大丈夫です。

そして大抵のことは「だいじょうぶ」なんだ、と分かったら、心配な気持ちでいっぱいになっている友達に「だいじょうぶ だいじょうぶ」って優しくお呪いをかけてあげてください。

お呪いの優しい祈りがみんなの間にたくさん流れたら、「大丈夫」が魔法のように本当に実現しますから。

 

言ってみましょう。「だいじょうぶ、だいじょうぶ」安心な気持ちになってきたかな。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」なんとかなりそうに思えてきたかな。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」ちょっと頑張ってみようと思えてきたかな。

 

江南北小のみんなが、この「だいじょうぶ」を支えに、励みに、力にして、明るく過ごして欲しいなと願っています。


 ※掲載の許可をいただいています


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2024/01/25

失敗は成功のもと

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 私たちは激動の社会の渦の中にいて、様々なものが更新されていく今ですが、
学校で子供たちに接していると、子供の中に変わらない大切なものを見つけることができます。

 どんなに社会が変わっても、
子供たちの成長のために変わらず必要なものが実は山ほどあって、
社会の潮流に翻弄されてしまいそうになるけれど、
大事なものはしっかりと残していかなければならないと日々実感しているところです。
 
 そのような一つを取り出して、今回の学校だよりの冒頭文に記してみました。

 子供たちの成長のために、子供たちにとってこの社会が寛容で受容的なものでありますようにと願って。

 2月の学校だよりに掲載する文は次のとおりです。


***************************
失敗は成功のもと

「失敗は成功のもとだよ」ーー子供の頃、周りの大人たちから、この言葉を幾度言われたことでしょう。この言葉は、子供の私を癒し、励まし、価値づけてくれて、今もその温もりとともに心に刻まれています。子供が子供であることを許された、呪文のような本当に優しく温かな言葉。私は今こそ、この言葉が今の子供たちに必要なのではないかと考えています。

かつて、ポーランドの著名な教育者コルチャックは、「子供には失敗する権利がある」と言いました。子供が失敗から学び、成長していく存在であることを大人が認めなければならない、と。

今の子供たちは失敗を過度に恐れ、失敗の経験が少ない傾向があるそうです。それは周囲の大人の寛容でない対応ーー失敗した時に頭ごなしに叱ったり、失敗しないように先回りしたり、干渉したりするーーが原因と言われています。「失敗の経験が少ない」イコール「失敗を糧にステップアップする可能性が少ない」となりますから、子供の成長のためには大人が関わり方を変えていく必要がありそうです。

言わずもがな、子供は経験から学びます。いけないと思いつつもしてしまって困ったり、後悔したりするのも経験。気持ちが収まらなくて、取っ組み合いの喧嘩をして、怪我して痛い思いをするのも経験。大人からしたら「負」とされるいくつもの失敗の経験を積み重ねていく中で、それに真っ向から対峙し、乗り越え、さらに挑戦していこうとする心が育まれていきます。そしてひいては、同じように失敗を経験した他者に思いを馳せ、自分のことのように胸を痛め、思い遣ろうとする心も育まれていきます。ですから大人が、子供が失敗を恐れずに明るく伸び伸びと生活できるような、温かで受容的な環境をつくることが肝要と言えます。
 「失敗は成功のもと」。どうかこの呪文が学校でもご家庭でも飛び交いますよう にと願います。

今年度も残り2ヶ月です。本校の子供たちの健やかな成長のため、皆様には変わらぬご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


11:39 | 投票する | 投票数(4) | コメント(0)
2024/01/09

1月9日 後期後半始まりの会でのお話

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 新年になりました。
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 今年は元日から、大変な災害や事故があり、新年を心から祝うことができないような思いです。
 日常の尊さを画面から流れる映像を見るたびに思います。
 ですから、今日笑顔で登校してくれたことが、貴重なことに思えて、何より嬉しく感じています。

 後期後半の始めに際して、私が話したのは次のとおりです。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 江南北小学校の皆さん、おはようございます。

 新しい一年となりました。

 今ここに、変わらず笑顔で皆さんが集ってくれたことを何より嬉しく思っています。

 

 まず初めに、元日の午後4時10分に石川県能登地方で発生した大型地震では、その地域に住む方々が甚大な被害に見舞われ、多くの方々が亡くなったり怪我をしたりしました。

 命こそ助かったものの、今この時点でも、家が崩れ、住める状態ではなく、避難所で過ごさざるを得ない人達がたくさんいます。

 多くの人が寒く辛い時を過ごしているのだと思います。

 亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、日常を失った多くの方々へのお見舞いの気持ちや、また一日も早いこの地域の復興への願いを込めて、これから1分間、無言のまま心の中で祈りを捧げましょう。

皆さん立ってください。

私が「黙祷」と言ったら、目を閉じて、静かに祈りましょう。
「黙祷」「直れ」「目を開けましょう」「座ってください」

 

 改めまして、皆さん、後期後半が今日からスタートしました。

 私からは、後期後半の始まりに際して、ある本の紹介をします。

 「こども六法」という本です。

 一月の市報くまがやの裏に、熊谷高校の卒業生で、この本の著者である山﨑総一郎さんの記事がありました。

 とても興味深かったので、そのことについて話します。

 山﨑さんは小学生の時に他の子供からひどい暴力を受ける悲惨ないじめに遭いました。

 その時周りの誰からも助けてもらえなかった辛い経験から、自分で自分の身を守ろうと、進学した中学校の図書室にあった「六法全書」という大人が読む、生活していく上での守らないとならないきまりが書かれた難しい法律の本を読み始めます。

 そして、いじめた人たちをいつか見返すため、「弁護士になろう」と決意して、猛勉強を始めました。

 その後高校、大学と懸命に勉強を続ける中で、平和な高校の3年間を思い返し、「自分と同じいじめで悩む人が出てきて欲しくない」と強く思うようになります。

 山﨑さんは、こう言います。

「いじめや虐待は犯罪です。

 人を殴ったり蹴ったり、お金や持ち物を奪ったり、SNSにひどい悪口を書き込んだりすれば、大人であれば警察に捕まって罰を受けます。

 それは法律という社会のルールによって決められていることです。

 

 けれど、子どもは法律を知りません。

 誰か大人が気づいて助けてくれるまで、たった一人で犯罪被害に苦しんでいます。

 もし法律という強い味方がいることを知っていたら、もっと多くの子どもが勇気を出して助けを求めることができ、救われるかもしれません。

 

 そのためには、子ども、友だち、保護者、先生、誰でも読めて、法律とはどんなものかを知ることができる本が必要」と。

 

 そう考えて、大学院生の時に、子供が読んで分かりやすい法律の本「こども六法」を多くの人たちの支援を受け、出版します。

 
 その本がこれです。とても分かりやすくて人気で、今なかなか手に入りにくい本なのですが、興味があったら是非探してみてください。

 

 山﨑さんは、初めは「自分のために」懸命に努力します。

 それを続けていく中で、見たり感じたりする世界が広がり、「人のために」と舵をきります。

 そして今でも、この「こども六法」を通して、いじめに悩む子供を一人でも救うことができればと活動を続け、さらに活動を広げています。
 その山崎さんの姿に、私は素晴らしいことだと感銘を受けました。

 

 皆さん、是非、それぞれ、「これ」と決めて懸命に努力してください。そしてそれを続けてください。そのうちに新たに見えてくるものが必ずあります。

 

 新しい年の初めに、それを皆さんにお願いして校長先生のお話を終わりにします。

※市報くまがやのページへリンクできます。こちらから
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2023/12/20

12月22日 全校朝会でのお話

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季節外れの温かな日が続いて、やっと冬らしくなってきたなと思いましたら、
もう冬休みです。今回は17日間と大変長い休みになります。

秋から今にかけて、インフルエンザの蔓延により、
学校閉鎖や学級閉鎖を行いましたが、
何とか今年最後の日には、全学級揃って今年の締めくくりができそうです。

笑顔で一年を終えて、また新しい一年を笑顔で始めて欲しいと、
今年最後の日、私が全校朝会で話す予定でいますのは、次のお話です。

*********************************
1222日 全校朝会でのお話

 

今日で、今年、令和5年、西暦2023年の皆さんの学校での学習は終わりです。

今度皆さんに会うときには、新しい1年が始まっています。

 

今日、私が皆さんの前で話すのは、今年最後の機会です。

今日は皆さんに、「笑う」ことに関するお話をします。

 

「笑う門には福来る」という言葉をしっていますか。

これは、日本で昔から人々の間で言いならわされた言葉、「ことわざ」で、「いつも笑いが絶えない家には自然と幸福がやってくる」、「いつも明るく朗らかでいればおのずと幸せがやってくる」ということを表しています。

さらに、「悲しいことや苦しいことがあっても、希望を失わず朗らかに生きていれば幸せが訪れる」という意味もあります。

 

日本だけでなく、フランス人のアランという哲学者が「幸福論」という本の中で、『幸福だから笑うわけではない。笑うから幸福なのだ。』と言っています。

 

さて、皆さんの周りに赤ちゃんはいますか。

赤ちゃんの笑顔は、本当に周りの人を幸せな気持ちにしますね。

しかし赤ちゃんは、楽しいから、嬉しいから笑っているわけではないそうです。

赤ちゃんの笑顔は、生まれてから34ヶ月くらいまでは、気持ちから生まれる笑いではなく、例えば、筋肉を動かしたときにたまたま笑っているように見えたり、周りの人の表情を真似して笑っているように見えたりするということが分かっています。

でもその笑顔を見て、周りの人が笑って、その笑った顔を見てまた赤ちゃんも笑う。笑顔の連鎖、つながりが生まれるわけです。

このことからも、笑うことが幸せにつながっていることが分かりますね。

 

また近年、「笑いの効能」(ききめ)について、多くの研究結果が発表されています。

なんでも、体と心が健康になり、気持ちがリラックスでき、実際の年齢より若く見えて、病気を寄せ付けないために必要な「免疫」が上がるのだそうです。

笑うことは幸せにもつながりますし、このとおり体にも心にもいいことずくめなので、是非とも毎日笑って過ごしたいところです。

 

この後、17日間の長いお休みに入ります。規則正しい生活を送り、宿題や学習を頑張って、家族や友達と大いに遊び、楽しく過ごし、笑って笑って、健康で豊かな日々を過ごして欲しいと思っています。

 

それでは江南北小の皆さん、令和6年、西暦202419日、笑顔で会いましょう。

 

1年間、お世話になりました。よいお年をお迎えください。


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2023/12/06

12月5日 全校朝会でのお話

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 先日、廊下を歩いていると、不意に3年生の子が、私に手紙を手渡してくれました。
 そこには、好きな本の紹介と「こうちょうせんせいも買ってみてください」とありました。後日その子は、その本をはじめ、その本をかいた「ヨシタケシンスケ」さんの絵本をたくさん持ってきて貸してくれました。
 そして読んでみると、大人の私も色々考えさせられるとてもいい内容でした。そのため早速12月の全校朝会でお話しようと準備をしました。

ヨシタケシンスケ にげてさがして に対する画像結果
  ※掲載の許可をいただいています


私が全校朝会でお話したのは次のとおりです。

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足は何のために使う

 

今日は、「足は何のために使う」というお話をします。

 

「よのなかにはいろんなひとがいる」という言葉で始まるヨシタケシンスケさんの「にげて さがして」という本を紹介してくれたのは、3年生の女の子でした。後日、貸してくれたその本を読んでみるととても大事なことが書いてありました。読んでみますね。

 <「にげて さがして」読み聞かせ

 (著:ヨシタケシンスケ 発行:株式会社赤ちゃんとママ社)
 

「きみのあしは『やばいものからにげるため』についている」

色々な人がいる中に「そうぞうりょくをつかうのがにがてなひと」がいて、そういう人たちは自分のすることが相手にどう思われるかを想像できないから、人にひどいことを言ったりしたりする。

もしもそういう人にひどいことをされてしまったとき、すべきことは「そのばからにげること」だ、と。

 

また、

「『きみをまもってくれるひと』『きみをわかってくれるひと』をさがしてそのひとのところにいくため」

すぐには見つからないかもしれないけれど、探すのを止めてしまうと二度と出会えなくなってしまう。だからさがしつづけよう。だから動き続けよう。と。

 

にげて、さがして、にげて、さがして

 

みなさんにとって大事な何か、大事なだれかが見つかりますように。

 そして、幸せな毎日を過ごせるように願っています。



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2023/11/17

11月「講話の書き取り」の際に話した内容

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 本校では毎月1回、校長が4~6年生の教室に出向き、話をして、
それを子供たちが聞き取って書くという取組を昨年度から続けています。

 本日は、6年生に向けて話しました。
  
 取り組んだ頃はなかなか書く形もまちまちで整わず、
内容も分かりにくいものが多くありましたが、
回数を重ねるうちに、形式も内容も整って、話の要旨をよく理解した
その子らしい文章で表せるようになってきました。

 また、私の話す内容は、学校を挙げて推進している
子供たちの道徳性の向上に関するものとしています。
 様々な角度から子供たちが生きていく上で必要な力を育めるように
今後も内容を厳選して行ってまいります。

 今回私が話したのは、次の内容です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

11
月 校長講話 「秘密の友達」

 

  今日は、「秘密の友達」についての話をします。

 

  「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。

    いちばん大切なことは目に見えない。」

  これは、サン=テグジュペリという人の書いた「星の王子様」という本に出てくる言葉です。

 

  「いちばん大切なこと」ってなんでしょう。

  私は、人を大事に想う、人の幸せを守ろうとする気持ちのことだと思うのです。

親として、子供として、友達として、仲間として、先生として、生徒として、または、通りすがりの人として。

 

  そういう人を大事に想う、人の幸せを守ろうとする目に見えない想いを

少しの勇気をもって行動に表しませんか?

  これから紹介する「秘密の友達」というのは、そういう取組です。

 

  毎朝、一人、

「秘密の友達」を決めてみます。

  それはできたら普段あまり話をしないとか、関わりのない人がいいでしょう。

今日はその人にも周りにも気づかれないように、その人を助ける「大親友」になります。

  消しゴムを落としたら、さっと拾ってあげて、

何か分からないことがあったらそっと教えてあげて、

その人の好きそうなおかずを少しだけ多めによそってあげて、

発言をしているときにはうんうんと頷きながら聞いてあげて、

転んで怪我をしていたら走って小林先生のところに知らせに行ってあげて、

などなど。ほかにもたくさんありそうです。

  その人を想う気持ち、その人の幸せを願う気持ちを込めて、あなたが行動するのです。

 

  クラス全員が毎日誰かのために行動したら、幸せな人が多くなって、幸せな雰囲気が流れて、幸せがどんどんつながっていきます。

「秘密の友達」、是非やってみてください。


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2023/11/07

11月7日 全校朝会でのお話

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 11月というのに、暖かな日が続きます。
 校長室の窓からは半袖で走り回る子供たちが見えて、その景色は穏やかで平和そのものです。
 しかし、世界に目を向けると、今なお戦争が続いていて、この子たちと同じくらいの歳の子供たちが戦火に追われ、または傷つき、または命を落とし・・・遣る瀬ない気持ちになります。

 今日の朝会では、とても大事な命にもかかわる話をしました。
 江南北小のすべての子供たちに幸せな学校生活を送って欲しいと願って話しました。

 私の話の内容は次のとおりです。

*********************************** 

わたしは、江南北小の全員が、学校に行くのは楽しみだ、学校では楽しいことがたくさんあるし、友達や先生と一緒に過ごせてうれしいなと感じて欲しいといつも思っています。

私がクラスの担任の先生だったころ、そのような思いをこめて、毎年クラスの子供たちに読んでいた絵本があります。今日はその絵本を読みます。少し長くなりますが、耳と心で聴いてください。

 

読み聞かせ
(「わたしのいもうと」 松谷みよ子 文、味戸ケイコ 絵 偕成社 1987年)

 

このお話は作者の松谷みよこさんのもとに届けられた一通の手紙がもとになっています。

松谷さん自身ある時期いじめに遭っていたことがあったということで、あとがきにはその時のことを思い返して、こう書いています。

「その辛さは、地獄のそこをはうようであった。

幼い日の記憶に、あれはたしかイソップだったと思うのだが、池のカエルが子供に叫ぶのである。『おねがいだから石を投げないで。あなたたちには遊びでも、わたしには命のもんだいだから。』

わたしもさけびたかった。」と。

 

「あなたたちには遊びでも、わたしには命のもんだいだから。」

 

・・・いじめられている人にとって、いじめられることは「命の問題」なのです。

いじめる人にとっては、悪ふざけとか、取るに足らないことかもしれないけれど。

 

「あなたたちには遊びでも、わたしには命のもんだいだから。」

これを決して忘れてはなりません。

 

皆さんの周りにいじめはありませんか。

もしあったとしたら、あなたには今何ができますか。何をしてあげられますか。

 

自分にとって大事なこの一日は、誰かにとっても同じく大事な一日。

これからも自分とみんなの大事な一日を大切にしていける江南北小の皆さんであってほしいと

心から願っています。

 


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2023/10/31

今こそ体験を

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先日、学校保健会が主催するゲーム依存に関する講演会に出掛けました。
 そこでのお話により、依存症の恐ろしさ、依存症からの脱却の困難さを知りました。

今、ゲーム市場が世界的に成長を続ける中で、子供もその経営戦略のターゲットにあり、ゲームを子供から全く引き離すことは難しい状況です。
 そのような中で、依存に陥らせないために、私たちにどんなことができるのだろうかと話を聞きながら思いを巡らせました。

講演の中で講師の先生は、楽しみのツールをゲーム以外にいくつももつことが重要と話されました。
 そこで、ゲーム以外に楽しみのツールになり得るものは何かと様々考えたところ、それは『体験』に紐づいているのではないかと思い至りました。
 実際に見たり、触れたり、匂いを感じたり、耳を傾けたり、心を動かしたりする、五感を働かせる体験です。

コロナ禍の行動制限で、子供たちの体験の場は、一時期ぐんと減少しました。  
 そのこともあってか、文部科学大臣が昨年6月に「子供の体験活動推進宣言」を示すなど、国は「体験の風を起こそう」と企業をも巻き込んで改めて動き出したようです。

バーチャルでなく、実体験から得ることの楽しさを含めたよさを子供たち自身が実感として捉え、ゲームが特別でなく、唯一のものでもない多くの楽しみのツールの一つとして存在することが、依存回避の大きな力になると考えます。

そのために学校は、社会のニーズに合わせてデジタル化していく中でも、実体験とバーチャルのバランスをとりつつ、体験を通して学ぶことの価値を私たちが確かに念頭に置きながら教育を進めていかねばならないと認識したところです。

ちなみに、国は「次代の社会を担うものとして新たな価値を創造する力、対立やジレンマを克服する力、責任ある行動をとる力等を身に付けていくためにもリアルな体験活動は重要」とも述べています。

夏の暑さが過ぎ、冬の寒さが到来するちょうど狭間のよいこの時期に、お子さんを連れ立って体験活動に出掛けてみてはいかがでしょうか。(学校だより冒頭文より)


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2023/10/23

後期始業式でのお話(10月23日)

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 本日は、学校閉鎖明けの始業式となりました。
 体調を崩していた子供たちも回復し、本日は病気での休みがほとんどなくなりました。
 前期の終業式を行えなかったことから、節目が分かりにくくなってしまったかもしれません。
 本日の始業式は、節目を意識して、来年度の進級に向けて目標をもって頑張って欲しいとの思いを込めてお話をしました。

私が話した内容は次のとおりです。
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後期始業式でのお話

 

「小さいことを積み重ねる事が、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」

 

これは、日本でもアメリカでも大活躍した野球選手イチローさんの言葉です。

 

彼は、日本とアメリカの野球界で多くの名誉ある賞を受賞した、素晴らしい選手です。

彼は「天才」というイメージが強いのですが、チームメイトなど、近くの人からは「努力の天才」と称されることが多い人です。

 

彼の実力は突然開花したわけではありません。

小学生の頃はチームの練習以外にバッティングセンターに毎日通って一番速い球を繰り返し打つ練習に励み、

またプロ野球選手になった後は、夕食後に1人練習を始め、深夜までトレーニングに励んでいたそうです。

 

そういった地道な努力こそが彼を支え、ヒットを1本、1本積み重ねてきたということです。

 

彼は、日本の野球界を出て、アメリカのメージャーリーグに挑戦しようとアメリカに渡る時、

日本と同じようには活躍できるわけはないと周りから厳しく評価されていました。

しかしそのたった4年後、258本のヒットを打ち、

アメリカの野球界で84年もの間破られることがなかった記録を塗り替える偉業を達成しました。

 

この記録を塗り替えた試合の後のインタビューで彼が語ったのが、

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」という言葉です。

 

初めから上手にできる人はいません。

できるようになるためには、イチロー選手のように小さなことを積み重ねること、誠実にまっすぐに努力し続けることが、誰にでも必要なことです。

 

みなさん、次の学年まで、あと5ヶ月あります。

私はみなさんに、この始業式の節目に、

次の学年までに、自分は何ができるようになりたいのかを自分の頭で考えて、

そのためにするべきことを定めて、

それらの小さなことを一つ一つしっかり行って、

その目標に近づいて行ってほしいと思っています。

 

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」

頑張ってください。


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